忘れてやらない

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当初ぽこっとナチュラルに浮かんだのは芋兄弟でしたが、話を振った時に相棒から真っ先に出てきたのが眉毛で「えー、ちょっとそれこないだその人右だったのに無理(; ̄□ ̄)」

…………となったはずが、あるぇ……?


そんなクォリティーな病めてないヤンデレ(しかもデレてもなくない?)的なダメダメすんません劇場第2弾。

眉毛とコーラですよ。
間違った皮肉の嗜み方






注)英がヤン……でる事になってる筈、です
注)国のままです
注)年代が冷戦時代くらいです。なのでワーニャがソ連です
注)今度は米が右に居ます
注)米が割と若いです(いつもより)
注)眉毛が病んでるというより皮肉気味ドSという感じ……?




注)あ、米視点、一応








注)…………左右になってない、かも…………
















注)………………恐れ入ります、すみませんW廿_廿)実に……

















「Ouch……!」
 痛い……。思わず正直に声が出てしまった。
 多分、相手が普段から嫌がっている発音の仕方で。咄嗟だったから、なんて言い訳は……多分、通用しない、と思う。
 引っ叩かれた左の頬を軽く手で押さえながら、手を上げたその相手を直視するのが少し怖くて、俺は視線を斜めに流したまま数秒時間が流れた。
「い、痛いよぉ。久々に会った挨拶に平手打ちってのはないんじゃないのかい? イギリ……ッ!」
 何とか顔を上げて自分の調子を取り戻そうとして口を開けたのだが、相手を……イギリスを呼びかけたところでまた同じ所を叩かれた。何だか痺れてきた上に少し熱い。ジンジンする頬を最早庇うように手で押さえる。
 そうやってる俺の前で、手を上げていたイギリスはいつの間にかまたきっちりと腕組みの姿勢に戻っていた。元々あんまり表情をコロコロ変えるようなタイプじゃあないし、怒っていたり不機嫌だったり……それもどことなく何かしら蔑んでいるような、相手を小馬鹿にしているような顔は得意、というのもおかしいけれども、兎に角、そういう、どちらかというとマイナス方面の表情の方が多い気がする。それに、そうなっている時は怒っているのか不機嫌なのか軽蔑しているのか、まさかあんまりないとは思うが真剣になっているのかよく読み取れないのだ。
 そのイギリスが、正に今そんな顔で腕組みして俺の前に居る。
 いや、それがおかしいという事はない。寧ろ当然の事。何たって此処はイギリスの家だし、そこに俺が来ているという状態な訳だから、俺は訪問者の方なのだ。
 ただ、訪問の理由はかなり真面目というか真剣というか深刻な事で、いつもイギリスに小言をチクチク言われていたような服装でない、外交用のちゃんとした格好、…………のつもり、いや筈、なのだが。
 
 訪問の理由が深刻だというのは本当の話。俺だって真面目にやる時だってあるんだぞ。
 最近ソ連とどうも上手くいかない。上手くいかないというよりも、事実上戦火を上げている訳ではないのだが、冷ややかに睨み合っている、というところか。こっちはこっちで、そしてあっちはあっちで、こそこそとしていたりしていなかったりはその時々だが武力拡大に結構忙しい。そっちがそうくるならこっちだってこう出るぞっ! という話だ。
 ……単純じゃないんだぞ。
 俺の家も結構な広さになってきたし、久々に会ったら、身長もいつの間にかイギリスをだいぶ越えていた。だから普通の状態ならイギリスは若干俺を見上げるくらいの位置に顔があるものなのだけども、何故だか見下ろされている雰囲気が消えない。
「何が痛い、だ。よくのこのここんな所まで来られるよな。相当暇なんだなぁ、お前も」
 いつもの、溜息交じりの少し間延びしたような言い方。イギリスの得意技の一つだ。
 アイロニィ、ってヤツの。
「暇なもんか! 寧ろ無い暇を掻き集めて来たんだぞっ!?」
「はぁん?」
「真面目に聞いてないだろう、君! 俺がシリアスになっちゃいけないのかい!?」
「そんな事ねぇよ。寧ろ俺も真剣だ。真剣に感心してるんだぜ、その度胸に。脱帽モノだ」
 一言一言があまり長くないイギリスにしては珍しい、そんな言葉を吐きながら、ついでにとでも言うようにまたハァ、と大きな溜息もついた。
 一方俺は俺で引っかかってしまった。……度胸? 何の話だろう。いや、それはまぁ、ソ連の連中とのいがみ合いがある最中に、挟む海の距離が短いからといって電話でも手紙でもなく自分からイギリスの家に来た事は、うん、まぁ勇者だな。
「……何誇らしげなツラしてんだよ、お前は」
 またイギリスが声なんだか息だけなんだか分からないような声を出して俺を睨んだ。俺はある意味イギリスに似ている所があるとは思うが、日本なんかと違って考えている事が顔に出やすいタイプらしい。前にイギリスから何を考えているのか分かり易いから助かる、とか何とかいう皮肉、まぁつまりは単純、という意味の事を言われたのを思い出す。俺にしては割とものを考えていたつもりなんだが。
「そんな顔してたかい?」
「ああ。相変わらず分かり易くて助かる奴だよなぁ、お前は」
「またそんな事をー。大体君ねぇ、一言一言に余分なのが多いんだよ、毎回!」
「ンな面倒なのが必要な相手はお前くらいだ」
「何で俺なんだい! イヤミならもっと言いたい相手くらいいくらも居るじゃないか!」
「お前、ホンットにいい度胸してるよなぁ」
 俺も結構なデカさの声を出していたけれども、怒鳴っているという訳でもないのに、それを掻き消して余りあるくらいの音量……というか迫力、というかな雰囲気の声が飛んできて思わず体がビクッとなった。自分でも不思議なくらい、と思った程の感触だった。
 不気味、と思った訳じゃない。違う。確かに不思議なくらい、とは思ったけれども、初めての感触で不安になるとか、そういう感じじゃあなかった。寧ろ何というか、条件反射、そう、条件反射的に体が動いてしまって吃驚した、というのが正しいような気がする。
 だが。
 待てよ。条件反射ということはつまり、その条件、を俺……の体は知っていた事になる。少なくとも自分でそういう意識があったとかそういう感触がなかったからだ。だから脳みそというよりは体の方が知っている何かが条件、なんだろうと思う。思うけれども……。
 と、居竦んだ体が少し逃げるような格好にでもなっていたのか、いつの間にかイギリスが無表情に近い顔の表面に、今にも真正面から呪おうとでもしているような据わった目を貼り付けて身を寄せてきていた。何故だろう。恐い、とか、危険だ、とか、そういうのとはまた違う感触が流れ込んできて、そのまま後ずさったら案外近かったらしい部屋の壁に背中がぶつかった。この動きも、多分、やっぱり条件反射の一部なんだろうと思う。体を這い上がっていった感触が、似ている気がしたからだ。
「イ、イギリス?」
 顔がヒクついたのが、自分でも分かった。
 イギリスは表情を変えないまま、また少し近付いて、壁に背をつけている俺の両側を阻むように腕を壁につっかえるようにして顔を覗き込んできた。
「まぁ好き勝手な行動はお前の専売特許だからなぁ、昔から」
「イギ……」
「ホンット変わらねぇよなぁ。外見ここまで変わって中身全然って奴も珍しいぜ。絶滅危惧種に近いんじゃねぇか?」
「イリギス、ちょ……」
「オマケに頭の中はアイスクリームか。毎年溶け過ぎてここまでキたってかぁ?」
「! 君ね……!」
「何だよ」
 流石に頭にキて、いや、イギリスが言ったような意味じゃないぞ、真剣に腹が立ってって意味だ、それで流石に押され続ける訳にもいかないと、イギリスの言葉を遮って声をあげたつもりだったのだが、また即座に投げられた声と頬に何かが触れた感触で動けなくなった。
 叩かれた訳じゃない。そうじゃないが、これもまた、イギリスの手の感触なのは、確かで。頬に手が添えられている、と自覚するのに少しかかった。さっき二回叩かれた方の頬に、何故かイギリスが手で包むように触れている。そして、フと気付くと、目の雰囲気はあまり変わらないような気がするが――逆にそこは恐いかもしれいけれども――顔、表情としては……笑っている、部類に入るだろうと思うイギリスが目の前に居た。
「……ッ!」
 声が、出そうになって喉で引っかかった。声というか、息というか、ただ感情や感触を載せた塊のような何かが、だが。
 でも、その感触の記憶だけは、微かに胸のどこかをつついていった。

――嗚呼、これは……  知ってる

「俺に相談しに来たんだろう? 相談ってよりも寧ろ困ってますお願いします何とかして下さいってところか? ホント、好き勝手に……」

――『虫のいいことだよ』

「! イギ……ッ」
 知ってる。覚えてる。いや、忘れられない。忘れていた、筈は、ない。そう確信した矢先の感触だった。イギリスの態度の意味が分かったような気がして、名前を呼びかけたところを阻止された。口には、口で。
 頬を包まれて背けられない顔。
 塞がれた口に触れているイギリスの感触が、言葉と一緒に迫ってきた勢いとは思えないくらい軽いというか、柔らかい。それがつい、と口から離れて、頬、こめかみの辺り、眉間、額……と微かな感触を残していくのが伝わる。

――嗚呼、やっぱり、そうだ…… この、感触は……

 額に触れていたイギリスの唇の感触が、軽く、本当に聞こえないくらいのリップノイズを残して離れて、前髪の一部がパサリと音を立てた。
 俺が動かないで居たからか、イギリスが頬を包んでいた方の手で俺の眼鏡をつい、と外した。少しだけ、視界がぼやける。ほんの少しだけだけども。その視界の中で、イギリスがクスッと笑ったような気がした。気がしたけれど、多分、あの独特の眉は、少し、困ったようにしているんじゃないだろうか、とも、思った。

――そろそろ帰るぞ、ホラ

――何か足りないなら言えって言っただろうが

――何だ、また夢が怖くなったのか? しょうがねぇなぁ、おまじないしてやる

――アメリカがもう怖い夢で困ったり泣いたりしませんように

――それ俺の大事なもんだから触るなって言ったろうが、バカ!

――危ないからあんまり遠くに行くなよーー!

――…………行くなよ……バカ!

――何でだよ……バカ!

――だからお前は詰めが甘いんだ、バカ……!

――撃てる訳、無いだろうが……ッ、……バカ!

「……イギリス」
 ほんの、数秒の白昼夢だったような気がする。今にして思えば。
 そんな俺の顔を、イギリスは眼鏡を取り上げた手をそのままにして、やっぱり少し、笑った。
「困った時にはミルクティーとクッキーだ。湯気で曇って困るようなモンは預かっとくぞ、バカ」
 そう言って、フッと気配の重圧を俺から離したイギリスは、俺の眼鏡をスーツの胸のポケットに仕舞いながら、廊下の方へ行ってしまった。
 俺はといえば、まだ背中を壁に預けたまま、さっきまでイギリスの手が触れていた頬をまた自分で撫でた。
 何故だか少し、二発も叩かれたのに、その時よりも今の方が、痛い、ような気がした。















*)………………ヤンデレの病み具合が……分かりません
*)しれっと公式一部引用が入っちゃいました。誠にすみません……

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