
何かをぱっと思いつく時の快感は、目よりも、手よりも先に体の全細胞が一気に活性化して、全身を電流が走るような感触に似ている。
ぐるぐるとうねっていた澱みが、ざっと何かに攫われて、小さなひらめきの芽がぴょこんと顔を出す。
ほんの一瞬の出来事で、あとはそれがまるで初めから用意されていた答えでもあるかのような、一種の既視感に囚われるのだけれど、それもやっぱり一瞬。
次の瞬間には、すぐにどこかに消え入りそうな危うさがある。『ひらめき』
深い深い海の底のような紺碧の思考に、一条の光が射し込んで、考えの部品を落としていく。ひらめきの芽は、思考の流れに揺られて、ゆらゆらと、今にも消えそう。でもしっかりと、この脳のどこかに根を下ろしている。
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